ピーシーアール・カロナール

 新型コロナウィルス感染症に罹患しました。喉が痛いので念のため仕事を休んだら、午前中に発熱したので、発熱外来に電話してPCR検査を受けて、解熱剤と喉の薬を貰いました。翌日に陽性の連絡が来て、果たして私の隔離生活が始まったのであります。現在進行中です。

 39度近い熱が続き、落ち着かず眠ることも出来ず謎に部屋をうろうろする夜が三晩ほど過ぎ、そうすると喉が焼けるように痛くなり、ご飯を食べても吐いてしまい、みたいな結構可哀想なお気の毒な感じだったのですが、1週間分出ていた薬が無くなる頃に、嘘みたいに全ては良くなりました。咳だけ今も少し出るのですが、熱も平熱から微熱で、かなり遅れて届いたパルスオキシメーターの値も特に問題なさそうです。ちゃっかり市の支援物資も申し込んだので、ゼリー飲料的なものには困らずに済みました。市からの段ボールは、衛生用品とレトルトの食料品が入っているのですが、そのラインナップになんとなく商品を選定した人の愛を感じました。

 ちなみに夫は陰性で、とはいえ絶対移してしまうだろうと思っていたのですが、現状まだ何も症状もなく元気そうです。濃厚接触者ということなので、5日間は彼も外出が出来ず、関ジャニのライブに行くのを楽しみにしていたのに行くことができなかったので、これには少し責任を感じました。買い物にも出られないので、彼はウーバーイーツで牛丼などを食べていました。熱が高い間は寝室を分けていた(というか夫がソファで寝ていた)のですが、今は家の中でマスクをして、できるだけ消毒をして、それでOKということにしています。家庭内での感染対策は、結構厳しいです。

 元気にはなりましたが、あと2日間の平日と土日については隔離期間となります。本を一冊読みました。「まっとうな人生」という絲山秋子の本です。「逃亡くそたわけ」の続編で面白かったです。方言が出てくるので、自分の実家のあたりの方言のことなど思い出しました。私は普段の生活で標準語で話しますが、元々は関西弁です。滋賀の南の方なので、かなり京都の人と言葉は近いと思います。関西弁は別に隠しているわけでもないのですが、ここにいると全く出てきません。多分単純に話す相手の話し方につられるタイプなんだと思う。夫は東京の人なので、たまに「〜だぜ」みたいなことを言うので、「おお〜」と思います。私は「だぜ」も「だから」も「馬鹿じゃないの」もそんなに嫌いではなく、なんだけど例えば今日夫とすれ違いざまにマスクをしようとしたら「もういいよ、しゃらくせえ!」と急に江戸っ子みたいに言われて、江戸っ子系は好きとか嫌いっていうより江戸っ子すぎて妙な感じになります。でも他の関東人がいきなり江戸っ子になっているところに出くわしたことがないので、これは夫の特徴なのかもしれない。

 コロナが完全に治る頃に隔離期間が終わりそうで、ピッタリすぎて余分に楽しむ期間なく仕事に行くことになりうんざりです。職場は今クラスターが発生しているらしいですが、私も勘定されているんだと思います。私の席が消毒されているのを思い浮かべて、なーんか、なんしか、しょうもな〜って気もするやんか、しゃあないんやけど、こんなんいつまで続くんかなぁ。時間だけは今年の夏も今年しかない期間限定品で、滲むピンクの19時は間違いなく7月だった。夏はビアガーデンでビールが飲みたい。喫茶店でクリームソーダを飲みたい。かき氷が食べたい。そんなことを何の気負いもなくしたいけど、夏はもうカウントダウンを始めていて、私はもう寂しくなっている。

それで、今日の発見なのですが、この3年間くらい色々と我慢したり諦めたりして、まるで時が止まったように感じていたけど、それぞれの夏はその時一回きりで、当たり前だけど私もその年月の分老いていて、それはみんなそうなのですが、とにかく取り返しがつかないということと、でもそれも別にそんな騒ぐことでもないなという感想と、コロナに感染してからお酒を一口も飲んでいないなということと、バナナ最近食べていないなということと、仕事に私の居場所残っているかなという心配と、いろいろ全部しゃらくせえよな〜。